書家・龍和の視点で知られざる書の名品をご紹介します。
京都を拠点にしている私ですが、本当にこの街には驚かされます。
”幕末の三筆”と称される書の名人、貫名菘翁の書にばったり出くわしたのです。
写真:貫名菘翁筆の屏風
それが美術館ではなく、清水寺の二年坂にあるお香のお店です。
ずらずらと素敵な商品がならべてある背後にさりげなく
飾られている屏風が・・・。
「ほう、いい書ですな~」
と眺めていると、
「ちょっと待て」
「これはよい書すぎる!」
一応店員さんに確認をとったのですが、
「これは、ヌキナカイオクの書です」
と、いかにもマニュアル通りのご回答(*´▽`*)
まさか貫名海屋(菘翁)の書に、
出会えるとは思いませんでした。
再度、店員さんに
「この書を見にお店に来る人、いるんじゃないですか?」
「はい、たまにいらっしゃいます」
それはそうでしょう。
どのような経緯でこの書がこのお店にあるのかまでは
うかがわなかったのですが、
「素晴らしい」と、思う反面、
作品の保全に尽力していただきたいと思いました(笑)