京都御所の東に梨木神社がありまして、その境内に日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹氏の歌碑があります。「千年の昔の園もかくやありし 木の下かげに乱れさく萩 」 豊かな情景が思い浮かぶ、とても良い歌ですね。筆はおそらく湯川氏のものだと思われます。丸みのある厚めの線が特徴的ですね。きっとやさしく、温和な人物だったのではないでしょうか。梨木神社には染井という井戸があり、京の名水と呼ばれます。今秋にご依頼をいただいた作品はこちらの水をくみ、書を書きます。